LEAP/E2020 GEAB N°56

 
LEAP/E2020は、フランスのシンクタンクです。
リーマンショックを予測、的中させたことで有名です。

そのLEAP/E2020の最新号です。

以前からの主張どおり、今年の後半に、各国の負債問題が起こるとの見解です。
半年で15兆ドル(1200兆円)が失なわれる見込みです。
秋には衝撃的な局面に遭遇するでしょう。

もちろん、テロや戦争などが何もなくても、純粋に経済面だけで、既に世界は崩壊の瀬戸際にあります。

ロックウェイさんの和訳です。



●ヨーロッパとアメリカ:世界的債務危機 (その1)
http://rockway.blog.shinobi.jp/Entry/577/

http://www.leap2020.eu/GEAB-N-56-Special-Summer-2011-is-available-Global-systemic-crisis-Last-warning-before-the-Autumn-2011-shock-when-15_a6679.html
【6月21日 by GEAB】

 2010年12月15日、GEAB N°50で我々は欧米政府の債務問題が2011年後半に起きると予想した。我々は当時、世界はヨーロッパの政府債務危機から始まり、それが世界的金融システムの中心、つまりアメリカ連邦政府債務問題に火を付ける、と説明した。そして今、我々は2011年の後半に入ろうとしているが、世界経済が完全な混乱状態にあり、世界通貨システムはますます不安定な状況になりつつあり、金融センターは厳しい環境下にあるのだが、これら全ては、このような状況を避けるべく何百億ドルもの公金を投入したにもかかわらず、このような結果なのだ。

 この世界的金融システム、特に欧米の金融システムの債務超過問題は、この根本的な問題をトラックに積んだ現金でもって覆い隠そうとした政策的粉飾の丁度1年後に再び問題の核心に戻ってきた。

 我々は2009年で世界は30兆ドルもの幽霊資産を持っていると見ていた。半分は2008年の9月から2009年の3月の間の6ヶ月間で煙のように消えた。我々としては残りの半分の資産、15兆ドルが2011年の7月から2012年の1月までの6ヶ月間で完全に消え去るものと見ている。そして今回は、民間グループが影響を受けた2008年・09年と違って政府債務も巻き込む事になるだろう。

 やって来る衝撃を正確に見定めるために、アメリカの銀行でさえアメリカ政府の債務危機が増大しているので、自分達の取引を保証するためにアメリカ国債を使用することを減らし始めているということは知っておいたほうがよい。

 世界的金融業者たちにとって、2011年秋の衝撃は文字通り底なしの感じになるだろう。アメリカ国債という世界金融システムの基礎的部分が急落することになるからだ。


アメリカ連邦政府債務の増加状況
USA負債


 今回我々は2011年秋の衝撃の二つの最も危険な面を見る事にする。

1.ヨーロッパ政府債務の爆発メカニズム
2.政府債務から見たアメリカの爆発プロセス


 同時に世界のパワーバランス上の変化の促進という流れの中で、我々は2014年までにユーロ・ブリクス(BRICS)サミット開催のための基本的地政学的プロセスを予期してみたい。

 最後に、我々はこれから15兆ドルの幽霊資産が雲散霧消となってしまう中、その事態に巻き込まれることを避ける方法に焦点を当てている。ヨーロッパの不動産市場の崩壊が2015年に起きると予想していたのだが、それが早ければ2012年にも始まるであろうと言う点も指摘しておく。

 このGEABでは、我々はヨーロッパ政府債務の爆発メカニズムについての予想の一部を紹介することにする。



●ヨーロッパとアメリカ:世界的債務危機 (その2)
http://rockway.blog.shinobi.jp/Entry/578/

http://www.globalresearch.ca/index.php?context=va&aid=25354
【6月21日 by GEAB】

◆ヨーロッパ政府債務の爆発メカニズム
 
アングロ・サクソン金融業者らはこの1年半は、魔法使いの見習いを演じた。2009年12月のフィナンシャル・タイムズ紙のギリシャ危機に関する見出しは、すぐにいわゆる「ユーロ危機」となった。  

 我々は既にGEAB(Global Europe Anticipation Bulletin)の記事で多くの説明をしてきたので、ロンドンのシティーとウォール街による工作である、新しい言葉を使用してなされるこの大いなるごまかしの変化に付き合うつもりはない。ただ、18ヶ月後を見れば、ユーロは健闘しているが、ドルは継続して世界の代表的通貨に対して下げ続けていることを指摘すれば充分であろう;ユーロ圏の崩壊に賭けた者たちは多くの資金を失ったのだ。

 我々が予期したように、この危機は新しいユーロランドという主権存在の台頭を促した。それはたとえいやいやながら爆発物の役割を演じることになったとしても、ユーロ圏を【2011年秋の衝撃】に対して日本、アメリカあるいはイギリスよりもっとよく準備させている。この「爆撃」はこの期間、ユーロランドを標的として、小休止をはさみながら数週間なされた。実際この爆撃は、3つの連続する大きな結果をもたらしたが、その内の2つはウォール街やシティーが期待していたものとははるかにかけ離れたものだった。

1.初期の2009年12月から2010年5月の期間は、2007年・08年に培われたユーロは強靭であるという感覚を取り除いた。その耐久性に対する疑惑をもたらし、正確に言えば、ユーロは将来的にはドルの代替物であるという考え方を植えつけた。

2.その後(2010年から2011年3月)の期間で、ユーロランドの指導者らは「トップスピード」で、あらゆる手段を使ってこの単一通貨を保護し、強化すべく働き出した(何年も前からそうすべきだった)。そうしながら、イギリスをないがしろにしてヨーロッパの統合を強化した。同時に、BRICSからのユーロに対する支援を強化し盛り返した。これは中国が率先した。中国は二つの基本的事実に気づいたのだ:ヨーロッパ人は問題に対処するため真剣であり、アングロ・サクソンの決意があれば、ユーロは「ドルの世界」から抜け出すための枢要な道具である、と言う点だ。

3.最終的(2011年~2011年9月)に、この爆弾は現在ユーロ圏を、民間投資家らにギリシャ問題の解決に、特に「自発的に」払い戻しすることで貢献させることを余儀なくさせている

 想像できるように、最初の打撃がウォール街とシティーが願った目的の一つであったならば(イギリスとアメリカの巨大な問題から注意を逸らせることは別として)、他方では、他の二つの結果は、ユーロを弱体化させ、その世界的な影響力を減退させるという当初の願いと全く反対の結果をもたらした。

 特に2012年までにユーロボンドの発行を見ることになる4番目のシリーズは準備が進められていて、ユーロランド諸国の債券発行の割り振りと、避ける事のできない政治的圧力が、ユーロ圏の辺境国家の債務再編に対する民間からの貢献の割合を増加させている。 

 そして、第4番目のシリーズで、事態はアメリカ連邦政府債務の爆弾の引き金を引くであろう感染プロセスの中心に入ることになる。なぜならば、先ず、政府の負債問題について超敏感な金融環境と世界的メディアを生み出すことで、ウォール街とシティーは、アメリカ、イギリス、日本の政府の財政赤字の持続不可能な大きさを暴露してきた。 

 これは、二つの金融センターの忠実な番犬である格付け会社に国債の格下げというマッドレースを始めさせることになった。数ヶ月前までは殆どの専門家らにとって夢想だにしなかった事とはいえ、我々が予期していたように、アメリカが格下げの脅威にさらされるようになったのはこの理由からだ。

 同時に、イギリス、フランス、日本、も格付け会社の標的になっている。

 これらの格付け会社は決して重要なことは予想しないことを思い出すべきだ(サブプライム問題も、世界的危機も、ギリシャ危機も、アラブの春も・・・)。もしも彼らが今日、有無を言わさずに格下げするのならば、それは、自分自らのゲームに巻き込まれているからだ。Aの格下げを、順調にいってないBの格付けに対する影響無しに行うことはできない。 

 いかなる国も自国の負債でデフォルトになることはない、という仮説は、3年間の危機を越えることはなかった: この点が、ウォール街とシティーが罠に嵌ったところであり、それが全てのやる気まんまんの魔法使いの見習い達に脅威となっている。彼らにとってギリシャの負債問題でヒステリックな状況が生まれているのをコントロールすることは出来ないだろう、ということがわかっていない。

 それで、ギリシャ問題とユーロ圏についてミスリードする記事の影響が拡大しているのは、
今日、債務上限と大規模な予算の削減で激しい討論をしているアメリカ議会である。再び、我々のチームは、歴史というものに分別というものがあるならば、それは間違いなく皮肉の分別だろうということを強調するだけである。


 
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