田中宇さん情報

 
田中宇さん情報です。
株式市場が下落しているのは、国債市場を守るための、身代わりなのだそうです。

だから、格下げで金利が下がるという、不思議な現象が生じているのですね。
国債の市場規模方が、株式市場よりもはるかに大きいです。

不足分を補填するためには、かなりの金額が必要です。
ということは、株式市場の底は深くなるということでしょうか?




田中宇の国際ニュース解説 無料版 2011年8月9日 http://tanakanews.com/

●金融危機について特に知りたい方は田中宇プラスをご購読ください(半年3000円)

◆米国債の格下げ http://tanakanews.com/110807downgrade.php
◆米財政赤字の何が問題か http://tanakanews.com/110729debt.php
◆延命した米財政 http://tanakanews.com/110801debt.php
◆意外とデフォルトしにくいギリシャ国債 http://tanakanews.com/110618greek.php
◆中国の地方政府が過剰借入金 http://tanakanews.com/sj.php?n=10840

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★米国債格下げの影響はまだ序の口
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この記事は「米国債の格下げ」の続きです。
http://tanakanews.com/110807downgrade.php (田中宇プラス)

 8月5日、米格付け機関S&Pが、米国債を最優良格から史上初めて格下げ
した。米国債格下げは、1971年のニクソンショック(金ドル交換停止)や、
1944年のブレトンウッズ会議(ドル基軸通貨体制の確立)に匹敵する歴史的
な出来事である
。格下げによって、米国債と、米国債に代表される米国の金融
資産は、構造的に、あるいは長期的に見て、世界で最も安全で確実な投資先
としての地位を失った。これは、ドルが国際的な備蓄通貨としての地位を失う
ことをも意味する。8月5日は、米国の覇権喪失の過程を示す、画期的な日付
の一つとなった。

 米国債の格下げ後、欧州や日韓、ペルシャ湾岸諸国など、米国の同盟諸国が、
相次いで、米国債やドルに対する強い信頼感を表明した。S&Pが格下げした
ぐらいでは米国の覇権は揺らがない、揺らいでほしくないという、政治的な
表明だった。S&Pの同業者であるムーディーズは、米国債の最優良格を変え
ないと宣言した。

http://www.bloomberg.com/news/2011-08-08/moody-s-affirms-u-s-s-aaa-rating-cites-dollar-s-role-as-reserve-currency.html
Moody's Top U.S. Rating Rebuts S&P

 しかし8月6日以降、世界各地の株価は急落や暴落を続けている。為替市場
では、ドルを売って円やスイスフランなどを買う動きが続いている。欧米日の
政府が為替介入する姿勢を見せたが、大した効果がなかった。S&Pの格下げ
は、世界の投資家のマインドに決定的な影響を与え、金融界の動きは膨張から
縮小へと大転換した。

 米国債に対し、米3大格付け機関のうち、S&Pが格下げ、ムーディーズが
最優良格を維持した。残るフィッチは、8月末までにどうするか決めると表明
した。フィッチが格下げしなければ、米国債の格下げを望まない欧米日の当局
や金融界は、米国債の格下げをS&Pだけの例外的な判断と見なして軽視でき
る。だが逆にフィッチが米国債を格下げすれば、2対1で格下げ派が優勢にな
り、格下げを公的な事実として認めざるを得なくなる。フィッチが米国の運命
を握っていると書く人もいる。

http://www.theatlantic.com/business/archive/2011/08/what-will-fitch-do/243289/
What Will Fitch Do?

 米国の投資分析サイトであるゼロヘッジは、S&Pが米国債を格下げする直
前の8月3日に、ムーディーズの格付けを引き下げたと伝えている。米議会が
金融規制を強化する法律を通し、正しくない格付けを行った格付け機関を訴え
ることが可能になり、ムーディーズが訴えられる可能性があるからという理由
だ。S&Pは、米国債を格下げしないムーディーズが間違っていると示唆し、
事実上けんかを売ったわけだ。8月5日にS&Pが米国債を格下げしたのも、
S&P自身が新法によって投資家などから訴えられないようにする予防策だっ
たと考えられる


http://www.zerohedge.com/article/farce-complete-sp-downgrades-moodys-bbb-2
The Farce Is Complete: S&P Downgrades Moody's To BBB+ From A-2

▼株式市場は身代わりにされた?

 世界的な株価の暴落が起きているが、これは米国債格下げの悪影響として序
の口にすぎない。米国債の格下げによる直接の影響は、米国債の価値の下落
(国債金利の上昇)として起きるはずだが、実際のところ、米国債の価値は下落
せず、むしろ格下げ後も上がっている。
10年もの米国債の金利は、2・5%
台から2・3%台へと下がっている。株価の下落が先に起きたので、株式市場
から大量の資金が逃げ出し、米国債市場へと逃避し、米国債が上がっている。
これを見て「米国債の格下げは、大した影響がない」と言う分析者も多い。
オバマは「米国は今後もトリプルAだ」と宣言してみせた。

 米国債が格下げ後も上昇しているのは、株価の方が先に急落したからだ。世
界的な株価の下落が一段落したら、米国債市場から株式市場に資金が戻って米
国債が下がり出し、それを機に米国債がどんどん下がって、格下げの影響が遅
れて出てくるかもしれない。株価が下落したのは、米国債格下げより前の8月
2日、米議会が2・1兆ドルの財政赤字削減で合意したことを受け、財政緊縮
によって米経済をてこ入れする米政府の財政資金が減り、米経済が不況に逆戻
りする懸念が投資家の間に広がって、株が売られたからだ。株価の下落は、米
国債格下げの影響でない。

 株価の急落が起きるまで、米国の大企業の業績はかなり良かった。そのため
に株価の上昇が続いていた。米経済は、リーマンショック以来、失業が減らず、
大多数の米国民の消費も減退しており、事実上の不況状態が3年近く続いて
いるが、大企業の業績だけは好調で、それが株価を押し上げていた。大企業は、
本業の売り上げが回復しないものの、リーマンショック以後、連銀や米政府
の大量資金供給によって、一時凍結されていた社債(ジャンク債)発行の容易
さが戻り、低コストで資金調達して運用することで儲けを出してきた。

http://tanakanews.com/sj.php?n=10807
影の銀行システム復活で米金融の延命?

 株価上昇の原因は、いわゆる「影の銀行システム」(債券金融市場)の機能
の回復だった。米国の実体経済の悪さと関係なく、債券と株式の錬金術で、米
経済が回復している幻影が作り出されてきた。米国債の格下げが、その幻影を
壊すものであれば、今回の株暴落の説明になるが、格下げされても米国債は下
落せず、債券金融システムへの悪影響も今のところないので、幻影の構造は壊
されていないといえる。「企業業績が好調なのに株価が暴落するなんて、前代
未聞の奇妙さだ」といぶかる分析者もいる。

http://www.atimes.com/atimes/Global_Economy/MH09Dj02.html
End of the road for hedge funds

 私が疑っているのは、米国の債券金融システムを守るため、ヘッジファンド
など非公開で資金を動かせる投資家群が、米金融界の意を受け、あえて世界的
な株価の暴落を誘発したのでないかということだ。米国債が格下げされても、
債券市場より先に株式市場を急落させ、巨額資金が株式から米国債に逃避する
よう誘導すれば、米国債を頂点とする債券市場は守られる。


 米国債の格下げが債券市場を直撃すると、米国の大企業の好調を支えてきた
債券金融システムが破壊され、やがて株式市場も急落し、債券と株式の両方の
市場がやられてしまう。だが先に株式を壊せば、少なくとも当分の間、債券市
場は資金が入って崩壊せずにすむ。債券市場は、この20年間の米経済の成長
を下支えしてきた最も重要なシステムだ。株式より債券を守ることが重要だ

 株式市場を自滅させて債券市場を守るなんて非常識だと思うかもしれない。
だが米英系のヘッジファンドは、ドルを守るためにユーロをつぶそうと、国債
のCDSを売り込んで急落させ、ギリシャ国債危機を皮切りとした欧州の国債
危機を起こした前科がある。株式や債券、CDSなど、現代の市場の機能は、
すべて米国の金融界が創設・拡大してきたものだ(ユーロも米金融界の入れ知
恵で作られた。西ドイツは冷戦終結時、欧州統合に消極的だった)。自分で作
ったシステムの一部を、自分の都合で壊しても良いわけだ。

 米金融筋が、基軸通貨としてドルのライバルであるユーロをつぶそうとする
動きは今後も続くだろう。格下げされた米国債とバランスさせるため、フラン
スやベルギー、英国のトリプルAの国債の格下げが誘発されそうだ。格付けモ
デルで算出すると、これら3カ国の国債はいずれもダブルA、もしくはダブル
Aプラスの価値しかないと指摘されている。

http://blogs.wsj.com/marketbeat/2011/08/08/downgrades-whos-next/
Downgrades: Who's Next?

▼じわじわと始まる債券システムの危機

 その一方で、米国債の格下げによって米政府の格を下げたS&Pは、ファニ
ーメイやフレディマックといった米政府系の住宅金融機関や、米国の地方債、
イスラエルなど外国政府発行の債券など、米政府の保証によって価値が支えら
れている債券類を8月8日に格下げし始めた。

http://finance.yahoo.com/news/SP-downgrades-Fannie-and-apf-1344749763.html
S&P downgrades Fannie and Freddie, US-backed debt

http://www.marketwatch.com/story/sp-cuts-israeli-bonds-guaranteed-by-us-to-aa-2011-08-08-1052370
S&P cuts Israeli bonds guaranteed by U.S. to 'AA+'

 米国債自体に対する需要が今後も政治的に守られるとしても、他の公債類が
幅広く格下げされていくと、債券市場への影響が大きくなる。住宅金融機関の
債券の格下げは、住宅ローン金利の上昇を招き、下落が止まらない米住宅市況
のさらなる悪化につながる。債券市場の悪化は、じわじわと始まっている。

http://online.wsj.com/article/SB10001424053111903341404576480562552234494.html
The Road to a Downgrade

 米国の株式市場では、特に銀行株が急落している。8月8日、一時的にバン
カメが23%、シティは22%も下落した。これらの動きも、株価の下落が一
段落したら、次は債券市場が崩壊して金融界が危機になる道筋を示唆している。

http://www.ft.com/cms/s/0/a00a6c1e-c1e0-11e0-bc71-00144feabdc0.html
Global investors run from equities

 株価と裏腹に、金地金市場が急騰している。数日前まで「年末には1オンス
1700ドルになる」といわれていたのが、簡単に1700ドルを越えてしま
ったので、予測は「年末までに1800ドル」に変わり、8月8日に一時
1770ドル近くまで急騰した後、予測は「年末までに2500ドル」に引き上げ
られた。以前から、金地金が買われるのは、ドルに対する国際的な信用が落ちて
いることの象徴となっている。

http://www.ft.com/intl/cms/s/0/bcaad996-c198-11e0-acb3-00144feabdc0.html
Traders target $2,500 high for bullion

 いずれ株価の下落が債券の下落へと転化していくと、金融崩壊はリーマンシ
ョックを超える規模になる。リーマンショック時は、まだ米政府は財政余力が
あり、米連銀の勘定(バランスシート)も膨らんでおらず、米政府は財政赤字
を増やし、連銀はドルを増刷して金融救済を実施できた。だが今や、米政府は
財政余力がなく、連銀の勘定も膨らみすぎており、金融界を救済する余力がな
い。金融機関がつぶれていくのを傍観するしかない。そうした状況が不可避に
なると、ムーディーズやフィッチも米国債を格下げせざるを得なくなり、金融
崩壊を加速させる。

 米議会は、民主共和両党から6人ずつ議員を出して特別委員会を作り、8月
2日の財政赤字上限の切り上げ期限までに間に合わなかった分の1兆ドル以上
の財政緊縮策について12月までに審議して決めることになっている。この委
員会が十分に効果のある財政緊縮策を決めれば、米国債の追加的な格下げが避
けられる。

 だが、この非公開の委員会の委員には、軍産複合体や医薬業界などのロビイ
ストが群がり、業界に都合の良い見かけ倒しの緊縮策になってしまう可能性が
高いと、米下院のロン・ポール議員が指摘している。何百人もの議員で審議す
る米議会の正式な検討方式に比べ、12人しか議員がいない特別委員会は、
ロビイストにとって簡単に陥落させられる。見かけ倒しの緊縮策になると、
S&Pなどが米国債のさらなる格下げをするだろう。

http://www.activistpost.com/2011/08/super-congress-gift-to-k-street.html
Super Congress A Gift to K Street Ron Paul

 連銀は8月9日に理事会(FOMC)を開く。そこでドルを増刷して米国債
を買う量的緩和策(QE)の続行(QE3)が内定するという希望的観測が、
株式市場の関係者の間に出回っている。これまでのQEは、株価を押し上げる
効果があった。しかし、分析者の多くは、QE3が発動されないとみている。
もしQE3が発動されたら、株価は上がるだろうが、ドルを過剰発行して米国
債を買い支える不健全な政策が延長されたことを嫌気して、連銀と米国債とド
ルに対する国際信用が、さらに失墜してしまう。

http://www.forexcrunch.com/5-reasons-why-qe3-has-slim-chances-fomc-preview/
5 Reasons Why QE3 Has Slim Chances - FOMC Preview

http://www.businessinsider.com/dont-bet-on-the-fed-2011-8
Don't Bet On The Fed

 全体的にみて今後、秋にかけて金融市場の悪化が拡大していくだろう。株価
の下落が債券の下落に飛び火し、米国債の利回りが上昇すると、ドルの基軸性
に対する疑念が国際的に急拡大し、リーマンショック後のようにG20サミッ
トが緊急開催され、ドルに代わる多極型の基軸通貨体制を作る議論が蒸し返さ
れそうだ。中国政府が人民元をドルから切り離して自立した国際通貨にする踏
ん切りがつくかどうかも重要になる。今起きている株価の暴落は、今回の金融
危機の序章にすぎない。



この記事はウェブサイトにも載せました。
http://tanakanews.com/110809dollar.htm



●金融問題に関する最近の田中宇の記事
(◆がついているのは田中宇プラスの有料記事です)

◆米国債の格下げ
http://tanakanews.com/110807downgrade.php
【2011年8月7日】 財政赤字増と金融バブルの残存から考えて、今回のS&P
による格下げによって、米国債の最優良格は半永久的に失われた。米国債は世
界の債券市場の「道路元標」である。米国債の格下げは、債券市場全体の格下
げを意味する。米国債が格下げされた以上、先送りされていた金融バブル(債
券バブル)の崩壊がいずれ必ず起きる。格下げが唐突に起きたので、短期的な
市場の反応も混乱した荒れたものになるという予測も出ている。

◆米国の危機が下火になると欧州の危機が再燃
http://tanakanews.com/sj.php?n=10865
【拙速分析・2011年8月3日】

◆延命した米財政
http://tanakanews.com/110801debt.php
【2011年8月1日】 米議会両院は今回ぎりぎりの議論をしたが、1兆ドル分の
赤字削減しか実質的に合意できなかった。これ以上の削減をするには、どちら
の党も反対しない小手先の削減を積み重ねるしかない。それをやるには公開的
な議会上下院では無理だ。だから、米国の民主主義の本来の手続きを無視して
少人数の超法規的な特別委員会を作って談合し、騙し的な合意を形成するしか
ないのだろう。

◆米財政赤字の何が問題か
http://tanakanews.com/110729debt.php
【2011年7月29日】 米国の長期的な財政赤字問題に火をつけたのは、09年
末に米政府が発表した年次報告書「米政府決算報告書」だった。そこには、官
制健康保険や社会保障の支出増により、75年後の2083年には米政府の累
積財政赤字がGDPの7倍に達するとか、最終的に累積赤字が107兆ドルに
達するといった、驚くべき数字が書かれていた。それは不確定要素の多い数字
で、金食い虫になっている福祉費用を削減をしたい米政府が、政治意図を持っ
て発表したとも考えられる。しかし、米国のメディケアや社会保障費が急増す
る傾向にあることは間違いない。福祉関係の重圧によって、米政府はいずれ財
政破綻に陥ると、以前からあちこちで指摘されてきた。米国の財政赤字の最大
の問題点は、軍事費や金融救済の費用でなく、メディケアや社会保障費である。

◆米国でインフレと赤字総額を少なめに見積もる計算変更
http://tanakanews.com/sj.php?n=10857
【拙速分析・2011年7月26日】

デフォルトに向かう米国(3)
http://tanakanews.com/110724debt.htm
【2011年7月24日】 米政界が財政赤字上限の引き上げ問題を解決できず、米
国債が格下げされても、米国債相場は少し下落するだけで大した被害がないと
いう予測も金融界で出回っている。短期的にはそうかもしれない。だが米国債
は、世界のすべての債券の頂点に立つ「基準点」だ。その格下げは「影の銀行
システム」と呼ばれる巨大な債券金融システム全体の格下げを意味し、それが
瓦解的に起きると、リーマンショック以上の金融危機が再燃する。

◆ギリシャのデフォルト
http://tanakanews.com/110722euro.php
【2011年7月22日】 米英系の格付け機関がギリシャ国債をデフォルト格に引
き下げ、60年ぶりに欧米諸国の中からデフォルトが出るだろうが、それはふ
つうのデフォルトではなく、政治臭の強いものだ。ギリシャはEUから国債の
元利返済用の資金を来年の分まで借りる救済の約束を取り付けており、本来的
な意味のデフォルトは起こらない。格付け機関は、ドイツの政界や世論が民間
銀行界の参加を強く求めているのを見据えた上で「銀行界を参加させたらデフ
ォルトだ」と宣言しておき、事態を意図的に「みなしデフォルト」に追い込んだ。

◆デフォルトに向かう米国(2)
http://tanakanews.com/sj.php?n=10854
【拙速分析・2011年7月19日】

◆デフォルトに向かう米国
http://tanakanews.com/110715debt.php
 【2011年7月15日】 共和党は茶会派に引っ張られて強硬姿勢だが、それは
見かけだけだ。共和党主流派は7月13日、赤字上限を引き上げる権限を、議
会が事実上オバマに委譲する案を提案した。しかしオバマはこの案を「小手先
の危機回避策だ。赤字体質を改善できない」として拒否した。たとえ本当にデ
フォルトが起きても、オバマはそれを共和党のせいにでき、来年の大統領選挙
で有利になる。しかし同時にオバマは、米国を一歩デフォルトに近づけた。翌
日、S&Pなどが、赤字上限が引き上げられなければ米国債を格下げすると警
告し、金地金や円は値上がりした。

◆顕在化する欧米間の金融覇権戦争
http://tanakanews.com/sj.php?n=10851
【拙速分析・2011年7月10日】

◆経済高官の逃亡相次ぐオバマ政権
http://tanakanews.com/sj.php?n=10848
【拙速分析・2011年7月4日】

◆米連銀QE2の終了
http://tanakanews.com/sj.php?n=10846
【拙速分析・2011年7月1日】

◆中国の地方政府が過剰借入金
http://tanakanews.com/sj.php?n=10840
◆EUでトービン税導入の計画
http://tanakanews.com/sj.php?n=10841
【拙速分析・2011年6月29日】

◆債券格付けシステムがギリシャで自壊する?
http://tanakanews.com/sj.php?n=10831
【拙速分析・2011年6月24日】

◆意外とデフォルトしにくいギリシャ国債
http://tanakanews.com/110618greek.php
【2011年6月18日】 ギリシャ国債をめぐる状況は悪い。しかし私は、ギリシ
ャ国債がデフォルトする可能性が、実は見かけより低いと感じている。今の危
機は、政治的な交渉過程の一つという側面が強いからだ。独政府は、ギリシャ
国債を保有している独仏の民間銀行に、ギリシャ国債の償還を自主的に繰り延
べさせ、民間もギリシャ救済に参加する態勢を作り、国内世論を納得させよう
としている。ギリシャのデフォルトはユーロ圏の連鎖破綻になり、独仏の銀行
界と政府の両方にとって大損失だ。デフォルトの前に、独仏政府と銀行界の間
で、何らかの譲歩と合意が得られ、ギリシャに新たな救済金が渡されてデフォ
ルトを防ぐ展開になるだろう。デフォルト騒ぎは政治駆け引きの材料となって
いる。

米国債政治デフォルトの危機(3)
http://tanakanews.com/110605debt.htm
【2011年6月5日】 今の米国覇権体制に賛成する大多数の国々の政府や銀行な
どは、ドルや米国債が安定している限り買い続けたいと思っている。米国は、
まだ財政赤字を増やしても大丈夫だ。それなのに米議会は、世界の投資家を不
安にさせるデフォルト議論を続けている。今後、米国債がデフォルトするとし
たら、それは経済的な理由からでなく、議会のばかげた論争の結果としての政
治的な理由からであり、政治的デフォルトとなる。

◆影の銀行システム復活で米金融の延命?
http://tanakanews.com/sj.php?n=10807
【短信・2011年5月28日】 米国で08年のリーマンショック以来、縮小して
いたとされる「影の銀行システム」(当局の監督をほとんど受けないジャンク
債中心の債券金融市場)が復活しそうだと予測する報告書を、債券格付け機関
のS&Pが発表した。

◆米国債政治デフォルトの危機(2)
http://tanakanews.com/110526debt.php
【2011年5月26日】 米国債は、現在のリスクを示す利回りが低いのだが、将
来のリスクを示すCDSの価格が5月17日から急上昇し、6営業日の間に価
格が3倍になった。CDSが示す「米国債が今後1年間に破綻する可能性」は、
インドネシアやスロベニアの国債より高い。米国債のCDSが急上昇し始めた
のは、米国の財政赤字が法定上限に達した日の翌日だ。

◆米国債政治デフォルトの危機
http://tanakanews.com/110517debt.php
【2011年5月17日】 米政府の財政赤字が、法定上限の14兆2940億ドル
に達した。米政府は、これ以上の国債発行ができなくなった。米政府は今後、
為替安定のための基金などにあてる資金を、国債利払いや償還など必要不可欠
な支出に回す。その緊急策によって、米国債は8月2日までデフォルトを免れ
る。しかし、それまでに赤字上限の引き上げが行われないと、史上初の米国債
デフォルトが現実になる。実際のデフォルトにならなくても、米政府は綱渡り
の状態になり、投資家が米国債への投資を控えると予測され、危機の可能性が
増している。

◆ギリシャからユーロが崩れる?
http://tanakanews.com/110510euro.php
【2011年5月10日】 ドイツなどEUの諸大国はギリシャに不満をぶつけつつ
も、追加融資してギリシャをユーロ内にとどめて救済し続けることに同意した。
ギリシャ国債をめぐる状況が悪いのは事実だが、5月6日の非公式会議では、
ギリシャのユーロ離脱と逆方向のことが話し合われていた。ギリシャ政府は最
近、いくつもの打開策を検討し、その中の一つにユーロ離脱があったと指摘さ
れている。シュピーゲルは、ギリシャ政府が検討した複数の打開策の中から、
ユーロ離脱案だけを取り出して報道し、あたかもギリシャが間もなくユーロ離
脱を決定するかのような印象を読者に与えた。

◆米国債デフォルトの可能性
http://tanakanews.com/110421usdebt.php
【2011年4月21日】 米議会多数派の共和党では財政緊縮を求める「茶会派」
が台頭し、米議会で財政上限の引き上げる案に反対したが、共和党内は財政拡
大(赤字増)で利権を拡大した軍産複合体の勢力も強かった。しかし、そんな
中でS&Pが「赤字を減らさねば格下げだ」と宣言したものだから、茶会派は
「赤字削減策として赤字上限を引き上げず頑張るのが良い」と強気になり、支
持者を増やしている。5月中旬、米議会が赤字上限の引き上げを拒否したら
「米国債のデフォルト」という、これまであり得なかったことが、現実の可能
性になる。経済的な世界の景色が変わる。米国債に対する忌避が激しくなり、
S&Pが避けたかった米国債の格下げが、むしろ前倒しされる。

◆タックスヘイブンを使った世界支配とその終焉
http://tanakanews.com/110419taxhaven.php
【2011年4月19日】 英国系のタックスヘイブンが強力な理由は、それが大英
帝国が持っていた世界に対する影響力を維持するシステムを目指す、英国の隠
れた国策として行われているからだ。英国は第2次大戦直後、国力復活のため、
米国政府による厳しい金融規制に縛られていた米金融界の資金をロンドンに流
入させて運用して儲けられるよう、1950年代にロンドンをオフショア金融
市場として機能させた。この戦略は洗練され、1960年代末に英国は、世界
に対する植民地支配を全廃していったのを機に、英仏海峡やカリブ海、アジア
地域にある自国の領土や旧植民地を、オフショア金融の拠点(タックスヘイブ
ン)として機能する衣替えを行った。これにより、ロンドン金融街の代わりに、
世界各地に点在する旧英国領が、米国など各地から集めて運用し、英国の金融
の儲けを維持拡大する機能を果たすようになった。

◆震災対策にかこつけた日銀のドル延命支援
http://tanakanews.com/110401yen.php
【2011年4月1日】 大震災後、日本の企業などが海外に持っていたドル建て資
産を取り崩して円に換え、復興資金として使うという予測から円が買われ、円
高ドル安になった。日銀は、円高を止めるため市場に巨額の円資金を供給する
とともに、円売りドル買いの為替市場介入を行い、G7諸国にも協調介入して
もらった。その結果、今は円安に戻りつつあるが、この日銀の介入の目的は、
円安だけでなく、これ以上金融緩和できない米連銀に代わって日銀が米国(日
米)の株価をテコ入れする意図があったとの分析が、米国で出ている。

失われるドルへの信頼
http://tanakanews.com/110304dollar.htm
【2011年3月4日】 地政学的な混乱の時、従来なら世界の投資家は、資金を米
国債やドル建て債権に逃避させ、為替市場でドルが上がるのが常だった。だが
今、中東危機による原油高騰を前にして、この「有事のドル」現象は起きず、
代わりにスイスフランなどが史上最高値を更新した。原油が高騰すると、極度
の金融緩和を続けている米国がデフレからインフレに転換し、むしろ米国債な
どドル建て債権が下落(長期金利が上昇)すると投資家は考えている。金利が
上昇すると、米経済は不況に戻ってしまう。ドルへの信頼が崩壊し「有事のド
ル」の不文律が失われている。


 
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