原子内記憶と神経細胞 記録と再生

 
量子化学に並んで、人類最大の謎は、やはり生命ですね。
その中でも、記憶や思考をつかさどる神経細胞。
そのメカニズムは、未だにほとんど分かっていないと言ってもよいでしょう。



我々の脳にある神経細胞。
およそ140億個ほどあると言われています。

見るたびに思いますが、不思議な構造をしていますね(下図参照)。
これらが複雑なネットワークを形成していると言われています。

ざっと簡単に復讐すると、脳細胞には大きく分けて2種類の情報伝達メカニズムがあります。
1つは化学的な伝達であり、もう1つは電気的な伝達です。

(ウィキペディアより、クリックで拡大)
神経細胞
神経細胞説明


樹状突起(Dendrites)上のシナプス(上の丸印内)では、神経伝達物質を介した化学的な伝達。
樹状突起とは、木の枝のように見える部分です。

一方、軸索(Axon、下の丸印内)では、イオンによる電気的な伝達。
軸索とは、ロープのように見える部分です。

言い換えると、1つの神経細胞内での情報伝達には電気信号。
神経細胞同士間での情報伝達には化学信号。
これらをうまく使い分けています。



神経領域の科学。
実は、これも量子化学と同様に、ほとんど何も分かっていないと言っても、過言ではないでしょう。

せいぜい分かっているのは、幾つかある神経伝達物質の役割程度です。
どういう精神状態のときに、どういう伝達物質が出るとか、どういう脳波が出るとか。
せいぜいその程度です。

そもそも、何故こんなややこしい伝達方式をとっているのか?とか、脳波が何故出るのか?(必要なのか)とか。
こんな質問に対しては、まったく無力です。

コンピュータに例えると、せいぜいLANケーブル程度です。
乱暴な表現かもしれないけれど、電線程度だということ。

右から来た信号を、左に伝えているだけです。
そこには、「付加価値」の存在が感じ取れません。

伝達するだけなら、もっと神経細胞の数を減らして、代わりに長い軸索にした方が、効率が良いはずなのです。
その方が、より速くしかもより正確に伝わる。

伝言ゲームと同じです。
誰もが子供の頃に、一度はやった記憶があるかと思います。

何列かになって、何らかの文章を、後ろの人へと伝える。
人の数が多くなるほど、間違いが大きくなります。
あとでその列ごとの間違いを比較し、笑い合うのです。

あくまでもゲームなので、制限時間内であれば速さは必要ありませんが、人数が少ないほど速く伝わるのは言うまでもないでしょう。

神経細胞のネットワークでは、わざわざこんな一見不合理的かつ非効率的な方法で、情報を伝達するシステムになっています。

いったい何故なのでしょうか?
おそらく、研究者には、まともな見解は出せないでしょう。

あまりにも狭い視野の中にいるため、大局的な問題点は見えないものなのです。
答えを出す以前の問題で、そもそも、何故?という質問が出てこないのです。

質問が出ないから、当然その答えも出てこない。
これが延々と続いてるわけです。

コンピュータの役割は、電線だった。
こんなことを言うと笑われますが、医学薬学の領域では、まったく同じ内容を言っている。

まぁ、ある種の神経疾患には、神経伝達物質が効く。
そういう厳然たる事実があるので、それで十分なのかもしれません。
さらに分かったところで、商売にならなければ、医者も製薬会社も乗り気にはならないでしょう。

だから、この程度で止まっている。
思考停止です。



さて私がイメージする神経ネットワーク。
仕組みはこんなものです。

多くの学者が考えるように、軸索には重きは置きません。

最重要な機能は、樹状突起にあります。
その次がシナプスでしょう。


樹状突起の太さや枝分かれの具合や場所。
私は、これが重要なのではないかと思います。

楽器やアンテナと同じです。
特定の振動に共鳴する。
これが重要だと思うのです。

視覚イメージ的には、サクソフォン(サックス)が分かり易いでしょうか?

(ウィキペディアより)
アルトサックス3

この樹状突起。
先へ行くほど細くなり、根元へ行くほど太くなる1本の管です。
サックスなどの管楽器と、同じ構造ですね。

ちなみに、樹状突起の断面積(径)と、その点よりも先の長さは、比例関係にあるそうです。
分かり易く言い換えると、樹状突起は一定の割合で細くなっている管のようなもの。
この点もサックスと同じですね。



http://www.natureasia.com/japan/srep/highlights/srep00089.php

4種類の大脳皮質介在ニューロンの樹状突起の普遍的な性質
Conserved properties of dendritic trees in four cortical interneuron subtypes
13 September Sci. Rep. 1 : 89 doi: 10.1038/srep00089 (2011)

樹状突起の形は、シナプス信号の統合やニューロンの興奮性に影響することが知られているが、一見でたらめなパターンになっているように見える。今回、電子顕微鏡連続切片3次元再構成法を使って、4種類の形態が違う大脳新皮質介在ニューロン(非錐体細胞)の樹状突起の形を詳細に解析したところ、4種類の細胞に共通する2つの原理が明らかになった。1つ目は、樹状突起のの断面積は、その点よりも先端にある樹状突起の長さの合計に比例することである。この原理に相応して、樹状突起の分岐点では、分岐前の断面積と分岐後の断面積の合計はほぼ完全に一致していることもわかった。2つ目の原理として、樹状突起の断面は、細胞体に近い太い部分ほど、より扁平な楕円形であることがわかった。コンピュータ・シミュレーション解析をした結果、上述の普遍的形態特性が、細胞体に伝搬するEPSPの大きさが距離依存的に等しくなるというフィルター特性と、細胞体の脱分極電位が全樹状突起へ均一に伝播する現象のベースになっていることがわかった。これらの性質は、今回解析した樹状突起の形が違っているすべての介在ニューロンにあてはまることから、樹状突起の形に関する普遍的な原理であると考えている。




このサックス。

音階よりも、まずは音を出すこと自体が大変です。
素人では、うまく管を共鳴させられない。

音が出せるようになって初めて、音階の問題になるのです。
音が出なければ、幾ら指遣いがうまくても、楽器としては成り立ちません。

そしてシナプスが、音階を決める穴(弁)。
弁を開け閉めをして、音階を制御します。

サックスのような管楽器の場合、指遣いが大変そうですね。
たった1つの音を出すために、多くの指を使います。



http://www.rittor-music.co.jp/hp/sbm/fingering/list/sax.pdf
(クリックで拡大)
サックス音階



この樹状突起。
言い換えるとアンテナのようなものです。
特定の範囲の振動を、受けたり発したりする源。

いろいろな種類の神経細胞があるのは、オーケストラの楽器と同じ。
生命の根源は、波動なのです。
音色が豊かなほど、精神活動も豊かになる。


http://www.brain.riken.jp/jp/aware/neurons.html

いろいろな神経細胞



学習すると、特定の神経ネットワークが強化される。
ちまたでは、このように信じられています。

樹状突起が太く強固になるとイメージされますが、でもこれは間違いだということになります。
太くも細くもならない。

うまく波動が伝わるようになることと、神経細胞の大きさや長さは無関係。
樹状突起の長さが変わってしまうと、同じ信号は出せなくなる。

息遣い(樹状突起)と指遣い(シナプス)の相互作用なのです。
両者がうまくいって初めて、音楽になる。

また、このように考えていくと、脳波の役割も分かるかと思います。
脳波とは、脳内の神経細胞群を同調させるものです。

つまり、オーケストラで考えると、指揮者の役割ということになります。
練習用なら、メトロノームですね。

指揮者がいないと、オーケストラは成り立ちえません。



記憶は原子内に封じ込められるはずだ。
以前の記事で、こんな趣旨の内容を書きました。
http://oyoyo7.blog100.fc2.com/blog-entry-1531.html

人体を形成する60兆個ある細胞。
これらをすべて分解していくと、わずか30種類ほどの元素に行き着きます。

明らかに生命ではない(と信じられている)ものから、生命は生じている。
どんなに認めがたくとも、認めざるを得ない事実です。

突き詰めると、生命は何らかの原子の中に入っている。
希ガスの1つ:クリプトンがその候補だろうとも書きました。


では、どのようにして記憶が入るのか?

おそらくそれは、何らかの振動としてであろう。
原子固有の振動に加わる、ごく小さな振動としてです。

今ではすっかり見かけなくなりましたが、例えるならば音楽用のレコード。

レコードは、物質としては、ビニールの円盤に過ぎません。
ただのビニールと違うのは、ここに振動を刻み込んである点です。

30センチの円盤に刻まれたミクロの溝。
このミクロの振動が、表情豊かなオーケストラを再生するわけです。

全く同じことが、原子内でも再現されているのではないか?
こう思ったわけです。

原子内で回転するリュウシ。
これに僅かな振動を刻み込めば、レコードと同じように、ただのビニールが記憶媒体になる。

しかも、レコードとは異なり、原理的に上書きが可能。
つまり、エンドレステープとして、半永久的に使える。

さらには、おそらくデンシ側とヨウシ側の両者を、音や映像用と、言語や計算用とに使い分けているのであろう。
また、右脳、左脳の使い分けは、元を辿ると記憶媒体としての、原子の特性に由来するのであろう。

魚ですら、左右の脳を使い分けているのです。
偶然にそうなったのではなく、進化の過程でも必要だったから、哺乳類、霊長類に至るまでずっと保存されてきた。

そう考えるべきなのではないかと。
そんな趣旨でした。



さて、我々人間における記憶の仕組み。
記録と再生。

何か振動を与えるのが記録。
その振動を読み取るのが再生。

もちろんその振動はアナログです。
デジタル処理はしないもの。

レコードでは、記録も再生も、精巧なレコード針を使用します。
(注:原版以外は、原版のネガをプレスして作る)
針で振動を刻み、針で振動を読み取ります。

このレコードの溝と針の大きさ。
片やミクロに対して、片やセンチ。
おおむね、10000倍の差があります。

あくまでも音という波動の場合になりますが、このくらいの大きさの差があるぐらいが、記録再生両者において、うまく機能する。
これを原子という記録媒体に置き換えても、同じようなことが言えるのでしょう。

原子内の振動。
おそらく、とてもとても小さなものです。

この中に刻み込まれた振動。
どの程度の周波数域のものなのか分かりませんが、相当高いものであることには間違いはないでしょう。
原子の大きさからして、細かいものでないと入らない。

一方、この振動を読み取るための針。
ちょうどレコード針のように、小さくて細長いもの。
だが、サイズ的には原子よりは、ある程度大きくても可能です。

そして、脳神経で該当するものと言えば、これになります。

(ウィキペディアより、クリックで拡大)
神経細胞
神経細胞説明

そう、樹状突起。
他の神経細胞と結びついていない、一番細い枝の先端部分です。

そしてその先に、記憶を担う原子がついている…。
とまぁ、私はこう考えるんですが、まぁ、また妄想だと笑われるかも知れませんね。 (笑)



 
そうそう。
それってまさにこれ!!

(ウィキペディアより)
蓄音機

初期のものは、もちろんアンプ(増幅器)はなく、ホーンの形だけで音声信号を拡大していたのだそう。



蓄音機 (ウィキペディアより)

概要

蓄音機は、音声の振動を物理的な溝の凹凸ないし左右への揺れとして記録されたレコードから、振動を取り出し拡大して、音声を再生する装置である。

エレクトロニクス発達以前のことゆえ、回転部(ターンテーブル)の動力としては巻き上げた重りやぜんまいを使用し、針で拾った振動のエネルギーを直接利用して、指数的に内径の広がる(元のエネルギーが非常にわずかなので、理想に近い形状が必要である)ホーンにより音響的に音声信号を拡大している。


  
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