軽自動車の増税論議は、TPPの伏線

 
記事のどこにも触れていませんが。

軽自動車の増税論議。
これはTPPの伏線ですね。

軽自動車を作らない米国にとって、自動車税の安い軽自動車の存在は、目障りそのもの。
不当に優遇していると感じるのでしょうね。

日本政府にとっても、このまま放置しておくと、いずれ参入障壁だと訴えられるのが分かっているので、前もって対応に乗り出した感じですね。

何のこともない。
米国も軽自動車を作れば済む話ですが、適応とか自助努力とかという発想はない国なので。


 
軽自動車税 引き上げ求める報告書
10月31日 18時17分 NHK


自動車関連税制の見直しを進めている総務省の検討会は、自動車税や軽自動車税について、車の燃費性能などに応じて初年度の税額を変える新たな課税の仕組みを導入することや、軽自動車にかかる税金を引き上げることなどを求める報告書をまとめました。

総務省の有識者検討会では、再来年10月に消費税率が10%に引き上げられる段階で、地方税の「自動車取得税」が廃止されるのに合わせて自動車関連税制の見直しを進めていて、31日の会合で報告書をまとめました。
それによりますと、現状では主に排気量で決まっている自動車税や軽自動車税の税額について、車の燃費性能や取得額に応じて初年度の税額を変える新たな課税の仕組みを導入することが望ましいとしています。
また軽自動車の性能が上がり小型自動車との差が縮まっているなかで、排気量1000CC未満のクラスの自動車税が年2万9500円なのに対し、軽自動車の税額は7200円と、2万円以上の格差があるのはバランスを欠いているなどとして、軽自動車税の引き上げを検討すべきとしています。
総務省は、検討会の報告書を踏まえて今後、来年度の税制改正に向けた具体的な制度設計を進め、与党側に示すことにしています。


ダイハツ工業社長「過重な税負担に反対」

31日の決算会見でダイハツ工業の三井正則社長は、軽自動車税の税率を引き上げる議論が進められていることについて、「軽自動車の規格の中で少しでも機能を上げてお客さんに喜んでもらおうと努力をしてきた。性能が登録車に近づいてきたのはその現れであって、性能が登録車並みになったので税金も上げるという意見はいかがなものか」と述べました。
そのうえで「日本は狭い道路が多く、公共交通機関も減るなかで、買い物や病院への通院のためにどうしても軽自動車が必要だというお客さんがたくさんいる。そういう方々に対して過重な税負担をかけるという考え方には反対だ」と強調しました。


今なぜ?自動車税制見直し

自動車関連税制の見直しは、去年8月に成立した「消費税率引き上げ法」に、負担軽減などの観点から自動車関連税制の見直しを行う規定が盛り込まれたことから具体的な検討が始まりました。
自動車や住宅などの高額な商品は、消費税率の引き上げによる影響が大きいとされたためです。
自民・公明両党がことし1月にまとめた今年度の税制改正大綱には、地方税の「自動車取得税」を、消費税率が8%になる時点でいったん引き下げ、消費税率が10%になる時点で廃止することが盛り込まれました。
そして、廃止に伴って生じる年間およそ1900億円の地方の税収不足は、「地方財政へは影響を及ぼさない」として、代わりの財源で穴埋めをすることが明記されました。
このため総務省の地方財政審議会はことし5月、有識者の検討会を設置し、自動車取得税を廃止したあとの自動車関連税制の在り方や、廃止に伴う地方税の穴埋めをどうするか、半年間にわたって議論を重ねてきました。
自動車関連税制の見直しについて自動車業界からは、「本来の目的は、消費税率の引き上げに伴う、消費者の負担軽減だ」などとして、自動車取得税の廃止に伴う税収不足は、自動車に関わる税以外で確保すべきだという意見が出ています。
また、軽自動車税の引き上げには、「比較的所得の低い人たちも利用するので、影響が大きい」などといった反発も出始めていています。一方、全国知事会などの地方6団体は、代替の財源を具体的に示して、地方の安定的な財源を確保するよう求めています。
自動車関連税制の見直しは、年末に行われる来年度の税制改正に向けた政府・与党内の議論の焦点の1つになりそうです。



都会の人には分からないでしょうが、田舎に住む人にとって、軽自動車は日々の足です。
通勤通院や買い物に、なくてはならない移動手段なのです。

複数台もつ家も珍しくありません。
過疎の町に住む私ですが、ご近所さんなんか、夫婦と息子夫婦で合計4台ももっています。

ここで一気に増税すると、そんな家では大変な負担増になりますね。
他のものが少しばかり安くなったところで、既にその恩恵を超える負担増となることは明白でしょう。


http://biz-journal.jp/2013/10/post_3042.html
軽自動車増税は弱い者いじめ?業界とスズキ会長の苛立ち…TPPめぐる米国の思惑
2013.10.04


 軽自動車税の増税論が浮上していることに、軽自動車業界は警戒感を強めている。業界の重鎮であるスズキの鈴木修会長兼社長は増税論について、「弱い者いじめと感じる」と批判。反対する姿勢を示した。

 軽自動車や普通乗用車を取得する際に支払う自動車取得税は、「消費税と二重課税」との批判が強い。そのため政府は、2013年度税制改正で消費税率が8%から10%に上がる15年に廃止する方針を決めた。

 一方、軽自動車の所有者にかかる軽自動車税は年間7200円で、普通乗用車にかかる自動車税(排気量ごとに同2万9500〜11万1000円)より低く抑えられている。廃止予定の自動車取得税は地方自治体の有力な財源になる地方税で、税収の総額は約1900億円。軽自動車税も地方税で約1900億円とほぼ同額だ。

 自動車税や自動車取得税を管轄する総務省は、自動車取得税の廃止に伴う代替財源として軽自動車税を大幅に増やす検討に入った。取得税の減収分を軽自動車税の増税で穴埋めすることになれば、単純計算で軽自動車税は2倍、現在の7200円が1万4400円となる

 これに鈴木会長が反発。「軽の購入者には年収1500万円以上の人はほとんどおらず、所得の比較的少ない方々が生活や商売のために利用している」と強調。軽自動車関連の仕事に従事しているのは中小零細企業の人々。軽自動車税の増税は、工場や部品メーカーの雇用にまで影響を及ぼすとの見方を示した。

 確かに特に地方では、高齢者が軽自動車を運転する光景をよく目にする。こうした人々からしてみれば、自動車取得税や軽自動車税を据え置いてもらったほうがよく、鈴木会長の「弱い者いじめ」という発言も説得力を帯びてくる。

●米国の意向を忖度する総務省

 軽自動車税は米国から「不公平な非関税障壁」として、TPP(環太平洋パートナーシップ協定)で焦点の1つになっている。日本市場で普通車を売り込みたい米国は、低い税率の軽自動車税を目の敵にしているわけだ。

 米国の意向を忖度して総務省は、2015年の自動車取得税廃止の際に、軽の増税で税金の不足分を穴埋めするシナリオを描いた。米国の非難をかわすことがきで、しかも代替財源を確保できるという一石二鳥の方策である。

 総務省は今秋、有識者検討会を開いて方針を正式に決め、与党の税制調査会に提案する方針だ。一方、経済産業省は14年度税制改正要望で、来年4月に消費税率が8%に増税された際の自動車取得税率を、現行の5%から2%に引き下げるよう求めた。軽自動車業界にとって取得税率の引き下げはアメだが、軽自動車税の引き上げはムチだ。快走が続いている軽自動車業界にとって頭の痛い問題だ。

●好調続く軽自動車販売

 エコカー補助金の終了に伴う反動減で自動車の国内販売が低迷する中、低価格で、しかも燃費に優れた軽自動車は絶好調だ。8月の軽自動車販売台数は前年同月比7.9%増の14万9343台。2カ月連続で前年実績を上回り、8月単月としては過去最高を更新した。スズキは2年9カ月ぶりに軽販売で首位を奪回した。

 普通車(登録車)を含む新車販売台数は、同1.1%減の36万6754台。4カ月連続の前年割れだが、好調な軽に底上げされて減少は小幅となった。軽は新車販売の4割を占めるまでになった。

 今夏、軽の販売が伸びたのは、来年4月の消費税率引き上げを前に駆け込み需要が始まったからだ。その結果、13年の軽の年間販売台数は、これまで最高だった06年の202万台を7年ぶりに更新する可能性が出てきた。06年はスズキとダイハツが激しいトップ争いを演じた年。両社の社名の頭文字を取ってSD戦争と呼ばれた。ダイハツが悲願としてきた軽のトップの座をスズキから奪ったのが、この年である。

 軽は地方で売れている。全国軽自動車協会連合会の調べによると、13年3月末時点で、佐賀県と鳥取県で100世帯当たりの軽自動車の普及台数が100台に達した。「一家に1台」を超える都道府県が出るのは初めてのことだ。東京都は11.3台、神奈川県は21.0台。地方が軽の需要を支えていることが、はっきりわかる。

 地方では通勤、通学や買い物に欠かせない日常生活の足だ。スズキの鈴木会長が「弱い者いじめだ」と批判している理由は、この点である。軽自動車税の増税か、それとも見送りか。この秋、「軽の守護神」の熱い戦いが繰り広げられる。

●鈴木会長の苛立ち

 軽自動車の競争が激しくなっている上に、主力市場インドの景気減速が追い打ちをかける。

 軽市場はスズキとダイハツが2強だったが、ホンダの「Nシリーズ」が大ヒット。シェアを倍増させた。6月には日産と三菱自動車が軽乗用車を共同開発して「デイズ」「eKワゴン」を売り出した。インド市場では景気低迷で自動車の販売が苦戦。スズキの鈴木会長は、同社が計画している新しい工場にゴーサインを出すかどうか、大きな経営判断をしなければならない。

 現在、鈴木会長は83歳。工場で従業員の暴動が起きたインドの子会社、マルチ・スズキの風通しを良くするため、頻繁に現地を訪問し、次の主戦場になってきたタイなど東南アジアにも出張する。独フォルクスワーゲンとの提携解消に向けた国際仲裁裁判も長期化している。すべての判断が双肩にかかる鈴木会長は、東奔西走の日々が続いている。
(文=編集部)



  
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