電流はイオン化の伝達である: 発光ダイオードでの例

 
化学、分析化学、生化学、薬学関係が専門の私。

専門外ですが、電気関係の領域を調べてみると、初めの一歩からのけ反ることに…。
ここでも架空の物質を、当然のようにあるものだとして、取り扱っているんですね。

ノーベル賞受賞で話題になったLED。
発光ダイオードです。
半導体からできているんですね。

この半導体には、『正孔』なる物質が存在していることになっていますが。

化学を専攻した私から見れば、、、それって何?
具体的には、どういう構造をしているのでしょうか??


http://www2.panasonic.biz/es/lighting/led/led/principle/
白熱灯や蛍光灯とは違うLEDのしくみ。

LEDは電気を流すと発光する半導体の一種で、従来の光源には真似できない優れた特長を持っています。
ではどうして光るのか、簡単に説明しましょう。

LEDの発光原理
図:LEDの発光原理
LEDチップの基本構造は、P型半導体( + :positive 正孔が多い半導体)とN型半導体( - :negative 電子が多い半導体)が接合された「PN接合」で構成されます。

LEDの発光原理

.LEDチップに順方向の電圧をかけると、LEDチップの中を電子と正孔が移動し電流が流れます。移動の途中で電子と正孔がぶつかると結合(この現象を再結合という)し、再結合された状態では、電子と正孔がもともと持っていたエネルギーよりも、小さなエネルギーになります。その時に生じた余分なエネルギーが光のエネルギーに変換され発光します。これがLEDの発光原理です。



青い玉が正孔、赤い玉が電子です。

両者が動いていって、ぶつかる。
ここで発光すると考えられているんですね。

本当ですかね??

正孔 (ウィキペディアより)

正孔(せいこう)は、ホール(Electron hole または単にhole)ともいい、物性物理学の用語。半導体(または絶縁体)において、(本来は電子で満たされているべき)価電子帯の電子が不足した状態を表す。たとえば光や熱などで価電子が伝導帯側に遷移することによって、価電子帯の電子が不足した状態ができる。この電子の不足によってできた孔(相対的に正の電荷を持っているように見える)が正孔(ホール)である。

半導体結晶中においては、周囲の価電子が次々と正孔に落ち込み別の場所に新たな正孔が生じる、という過程を順次繰り返すことで結晶内を動き回ることができ、あたかも「正の電荷をもった電子」のように振舞うとともに電気伝導性に寄与する。なお、周囲の価電子ではなく、伝導電子(自由電子)が正孔に落ち込む場合には、伝導電子と価電子の間のエネルギー準位の差に相当するエネルギーを熱や光として放出し、電流の担体(通常キャリアと呼ぶ)としての存在は消滅する。このことをキャリアの再結合と呼ぶ。

正孔は、伝導電子と同様に、電荷担体として振舞うことができる。正孔による電気伝導性をp型と言う。半導体にアクセプターをドーピングすると、価電子が熱エネルギーによってアクセプタ準位に遷移し、正孔の濃度が大きくなる。また伝導電子の濃度に対して正孔の濃度が優越する半導体をp型半導体と呼ぶ。

一般に正孔のドリフト移動度(あるいは単に移動度)は自由電子のそれより小さく、シリコン結晶中では電子のおよそ1/3になる。なお、これによって決まるドリフト速度は個々の電子や正孔の持つ速度ではなく、平均の速度であることに注意が必要である。

価電子帯の頂上ではE-k空間上で形状の異なる複数のバンドが縮退しており、それに対応して正孔のバンドも有効質量の異なる重い正孔(heavy hole)と軽い正孔(light hole)のバンドに分かれる。またシリコンなどスピン軌道相互作用が小さい元素においてはスピン軌道スプリットオフバンド(スピン分裂バンド)もエネルギー的に近く(Δ=44meV)、独立に議論するのがその分難しくなる。移動度を特に重視する用途の半導体素子においては、結晶に歪みを導入することで、価電子帯頂上の縮退を解くと共に、量子準位を入れ換えて軽い正孔を主に用い、フォノン散乱やキャリアの実効有効質量の削減を図ることがある。

なお、正孔の意味で言う「ホール」とは「穴(hole)」の意味であり、ホール効果(Hall effect)の「ホール」(人名に由来)とは異なる。



だから、当然私と同じ疑問をもつ方も出てきます。
化学を専攻した方かも知れませんね。


http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1267019292
正孔についての疑問です
質問者
++++++さん

正孔についての疑問です

半導体の授業などで正孔という単語がよく出てきますが、電子がぬけたら陽イオンになると思うんですがなにが違うんですか?



******さん
2011/7/2103:16:18

p型半導体中では、陽イオン(すなわち原子)が移動して電流が流れているわけではありません

電解液中なら、陽イオンが移動します。




電子が抜けたら、陽イオンになるんです。
それ以上でも、それ以下でもありません。

化学の世界では、それ以外はありえません。
(ただし、放射性物質は除きます)

電気の世界であろうが、すべての物質は原子でできています。
一切の例外はありえません。

でも陽イオンだと考えると、重大な矛盾にぶつかります。
固体の中なので、物質である陽イオンは動けないんです。

物理的に固定されているから、身動きができないんですね

だから都合よく出てきた言葉が『正孔』という概念。
このように感じます。



先日こんな記事を書いたんですが。
電気の伝導とは、イオン化が伝達する現象である。
こういう趣旨です。

電気の伝導は、瞬時の酸化・還元によるものである、、、かも!?
http://oyoyo7.blog100.fc2.com/blog-entry-2767.html

真空放電について
http://oyoyo7.blog100.fc2.com/blog-entry-2771.html

電子は移動しているわけではない。
イオンが移動しているわけでもない。
イオン化が伝達している現象。

そう考えると、すべてが満たされます。

こういった概念の方が、よっぽどノーベル賞ものだと思いますが。(笑)





LEDの発光現象。
例えるとこんな感じですね。

台風が近づくと、海が荒れますね。
よく観察すると、次の点に気付きます。

・沖の波は、高さが低いが、周期が速い。
・岸の波は、高さが高いが、周期が遅い。
・両者の違いの原因は、海の深さである(伝わりやすさ)。
・沖の波が岸の波に変わった時に、大きなエネルギー(高波)が放出される。

沖が、P型半導体。
岸が、N型半導体。

P型内を伝わるイオン化の波の方が、周期が速いんでしょうね。
対するN型内では、周期が遅い。
(注:伝達のスピードは同じです)

何故かというと、P型の方が電子の数が少ないからです。
少ない方が、イオン化しやすいからです。
化学の世界では、イオン化傾向と呼ばれています。

一般的なP型は、シリコン(4価)中にホウ素などの3価の元素を入れるのだそう。

(半導体/P型/ウィキペディアより)
p型半導体

対するN型では、シリコン(4価)中にリンなどの5価の元素を入れるのだそう。

(半導体/N型/ウィキペディアより)
n型半導体

PNの境界で急激に伝わりにくくなった結果、その衝撃のエネルギーが光に変わるんですね。

まぁ、電気の世界では、この『正孔』なる物質があろうがなかろうが、別に関係ないのでしょうが。

 
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